
みなさん、こんにちは!志方です。
これまで、ファルトレク、ペース走、インターバル、クロカン走とマラソンの練習メニューについて記事にしてきましたが、今日は、クルーズインターバルについて書いていこうと思います。
実は、なかなか聞きなれないメニューで、だいたいはインターバルやロングインターバルなどの言い方をしますが、効果はインターバルとは違ってきます。
僕もこのメニューの名前を知ったのは引退する直前と、競技者だったのにお恥ずかしい限りですが、知っている人も知らない人も、いろいろなメニューを知ることで練習のバリエーションが増えるので、自分に合ったメニューを選ぶことができます。
ぜひ一緒に学んでいきましょう。

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クルーズインターバルとは

やり方としては、インターバルに近いのですが、狙う効果としてはペース走と同じで、ペース走は閾値ペースで走るのですが、ペース走は5~16km程度を連続して走る練習になります。
ですが、まだ閾値ペースでその距離をこなせない人は、距離を短く区切って少し休憩を挟みながら走るメニューになります。
クルーズインターバルをやる目的

狙う効果としては、ペース走と同じであれば、ペース走をすればいいじゃんとなりますが、
閾値ペース(ダニエルズ式だとTペース)で長い距離を走れないといった場合は、クルーズインターバルにすることで、走りきることができます。
実は、僕もTペースでペース走ができない人間で、本来であれば3分20秒ペースでペース走ができないといけないのですが、今の状態だと3分30秒~40秒ペースでしかできないです。
そのペースでペース走をやるだけでも効果としては十分だと思いますが、今よりレベルを上げるためには、3分20秒でやれるようにしておきたいので、できるようにするためにクルーズインターバルをやっています。
Tペースを知るにはこちらから
V.O2 Running Calculator (vdoto2.com)
心肺機能の向上
ペース走の記事でも解説しましたが、Tペースで走るということは、有酸素運動と無酸素運動で言うところの、ギリギリ無酸素運動ではない有酸素運動のペースで走ることになります。
有酸素運動から無酸素運動へ切り替わらないギリギリのペースのことをATペースと呼ぶのですが、
このATペースが向上していくことで有酸素運動の領域で走れるペースが上がっていくことになるので、楽に走れるペースがどんどん上がっていくことになります。
脂質代謝の向上
有酸素運動や無酸素運動という話と関連するのですが、ATペース内で走るということは、有酸素運動つまり脂質メインの代謝で走ることになります。
だから、ATペース向上するということは、脂質を使って走れるペースも向上するということになります。
ATペースを越えてしまうと、今度は糖質メインとなってしまうため、エネルギー切れや30km以降の失速の原因になってしまいます。
フルマラソンは、いかに脂質を使って走れるかが重要なので、ATペースを向上させることによって、脂質代謝の能力も向上し、糖質を温存させることができます。
クルーズインターバルのやり方

やり方は、インターバル走とほとんど似ているんですが、インターバル走と違うのは、ペースはTペースになるので、インターバル走に比べるとペースはゆっくりになります。
ただし、その分、休息時間は短くなります。
目安としては、5分の疾走時間に対して1分の休息になります。それが、10分の疾走時間になると休息は2分になります。
疾走距離に関しては、1600m~3200mぐらいが目安ですが、レベルによっては1000mでも良いですし、800mでも良いです。
本数については、週間走行距離の10%以内にするのが良いとされているから、週に80km走るようでしたら、合計で8kmの疾走距離になるように本数を決めます。
1600mだったら5本ですね。
僕はよく1600m×5というメニューをやるのですが、5分~5分20秒という疾走時間に対して、休息は1分30秒取ってたりします。
そのあたりは微調整しながらやっても良いと思います。このメニューに関しては、速く走ることや追い込むことが目的のメニューではないので、そこは気を付けましょう。
ペース走と併用しながら行う

クルーズインターバルの効果としては、ペース走と同じだから、わざわざキツイペース走じゃなくて、細切れで行えるクルーズインターバルの方が余裕を持って行えるし、メニューを完遂しやすいからいいじゃんとなりますが、
ペース走はペース走で、クルーズインターバルにはないものがあります。
ペース走は、高い質のペースをそれなりに長い距離維持しなければならないので、よりレースに近い形でのメニューとなります。
ペース走は、比較的長いメニューになるので、速いペースを長く走ることによって精神強化が狙えます。
クルーズインターバルでは、間に休息がある分、そういった精神的な部分までは鍛えることはできないので、毎回クルーズインターバルをするのではなく、ペース走も織り交ぜてやることで効果が上がると思います。
いろいろなメニューで身体に様々な刺激を与えよう

練習で大事なのは、いろいろなスピードを体に出させることだと思います。
常に同じペースで走っていると、レースでもそのペース以外で走れなくなるだろうし、速さを競うのが陸上競技の短距離であったり、長距離でもあるので、速いペースを出すことがとくに重要になります。
遅いペースでは、レースで生きることというのはないと思いますが、日々のトレーニングをする上での土台作りという点で必要になってきます。
だから、jogであったり、インターバルであったり、ペース走、距離走、そしてクルーズインターバルという距離も速度も違うメニューを万遍なく行うことが、特にマラソンでは重要かなと思います。
みなさんも、ケガに注意をしながら、様々なメニューを行って走力を上げていきましょう。