コーチング

駅伝走れても世界との差は縮まらない理由を考えてみた

1月 2, 2026

みなさん、こんにちは!志方です。

1月になると毎年恒例のニューイヤー駅伝、箱根駅伝が世間を賑わせています。

お正月に家族みんなで集まって、学生や社会人が学校・会社を背負って頑張って走る姿を見るのが楽しみになっている方も多いと思います。

数年前からシューズが厚底に変わり過去の記録が一気に塗り替えられて、まさに区間記録のバーゲンセール状態となっています。

そんな過去の偉人たちの記録を毎年多くのランナーが超えていくのですが、それでも世界との差は縮まっていません。

オリンピックでも、マラソンはメダル争いはなかなかできないし、トラックでも世界の選手に翻弄されまくりだしで、そこは昔と何も変わっていない。むしろ広がっているぐらいにも感じます。

今日は、区間記録はバンバンでるのに世界との差がなぜ縮まらないのかを考えていこうと思います。

誰が言うてんねんというのは置いておいて最後まで読んでもらえればと思います。

ぼくのかんがえる差が縮まらない理由

  • 箱根駅伝・ニューイヤー駅伝が大きくなりすぎている
  • 駅伝とマラソン・トラックはそもそも違う
  • 時期がキツイ
  • 走る目的が違う

理由は大きく3個ぐらいあるのかなと考えています。それぞれ解説していきたいと思います。

箱根・ニューイヤー駅伝が大きくなりすぎている

昔からそうでしたが、箱根やニューイヤー駅伝は過熱しすぎて、注目度がめちゃくちゃ高くなっています。

区間賞なんて取ってしまえば、アイドルばりの知名度が得られて承認欲求もめちゃめちゃ満たされます。

さまざまなメディアが箱根駅伝を迎える日まで1年通して選手を追い続けます。

合宿なんかにも頻繁に取材する方が来られたり、普段の練習でもたまに来られたり。優勝校に関してはしばらくテレビ出演なんかもあります。

オリンピックランナーよりも箱根ランナーの方が知名度ある

たぶんだけど、パリオリンピックで入賞した赤崎選手よりも青学の黒田朝日選手の方が知名度はあって、他の箱根選手でもオリンピックに出場した選手よりも世間に知られてるのではないでしょうか。

ぼくもなんちゃって実業団に2年在籍しましたが、箱根駅伝以上に盛り上がることは陸上選手にとってないですし、

当日の観客は、どのレースでも超えることのない人数が箱根駅伝にはあります。

たぶん東京の世界陸上よりも箱根駅伝の方が、沿道の人は多かったのではないでしょうか。

だから選手は意識しなくても

箱根駅伝 >>>>>>>>>>>> ニューイヤー駅伝 >>>>> オリンピック >>>> 世界陸上

ぐらい世間がそう意識させてきます。

箱根駅伝を終えると次なる目標が見つかりにくいというのもあるのかなと思います。

ニューイヤー駅伝の取材なんて箱根駅伝に比にならないくらい少ないですし、オリンピックも直前に数回くるぐらいではないでしょうか。

選手は無意識に燃え尽きてしまうのも無理はないのかなと思います。

駅伝とマラソン・トラックはそもそも違う

1回でも世界大会でレースすると、レースの中でペースの上げ下げがとんでもないぐらいの数あります。

ちょっとペースが落ち着いたと思ったら、次はちょっと上がって、また一気に上がってとかそんなレースを勝ち抜かないと特にトラックでは戦えないです。

マラソンに関しては、最近のオリンピックでは少ないですが、15km過ぎにいきなり5km14分15秒ペースとかに上がるなんてこともあります。

メダルを獲るには、そんなペースアップにも耐えないといけませんが、日本人は最初からきれいに3分を少し切るペースでしか走れません。

それが一番速くマラソンを走れるペースなのですが、これも駅伝が関係しているのかなと思います。

駅伝はハイペースで一定に走る。トラックはペースの上げ下げで勝負

駅伝はハイペースで一定に走ることが求められていて、それが一番区間記録が出しやすい走り方です。

1人で走ることが多い駅伝で、世界のトラックレースのようにペースを上げ下げしていれば1人で勝手に疲れて後半失速してしまいます。

駅伝で求められるのは、ハイペースで一定に最後まで走り切る能力になります。

わかりやすいのは三浦龍司選手で、三浦選手は3000m障害をメイン種目としていて、3000m障害はハードルを跳び越える際に少し手前から加速しながら跳び越えます。

これが小刻みにペースの上げ下げをしていて、そのリズムが身についているからか、駅伝は思ったより走れないというのが3000m障害の選手の特徴かなと思っています。

おそらく三浦選手は1年通して駅伝ではなく3000m障害の為にメニューを消化していると思いますが、

当然、三浦選手も10月くらいから駅伝仕様のメニューをやっていけば、能力は十分にあるので区間賞、区間新を出すくらいの走りはできると思います。

ですが、おそらく本人の目指しているところは駅伝ではなく、あくまで3000m障害で世界を獲ることだと思うので、駅伝仕様にはあえてせず、3000m障害のための冬季練習の一環で駅伝に出ているのだと思います。

僕が高校のときも、同学年に3000m障害インターハイ日本人2位と、僕が卒業後に一つ下の後輩がインターハイ3000m障害で日本人トップを獲ったのですが、2人とも駅伝はあれ?って感じの走りで、それを地元の治療院の先生に聞いたら

3000m障害の独特のリズムが駅伝には合わないとおっしゃっておりました。

話を戻すと、世界と戦うには3000m障害の選手に限らずペース変化に対応した身体作りをしないといけないがその反面、駅伝を走るためには、ハイペースで一定に走り続ける能力が必要と真逆のことをしないといけないので

駅伝を走る限り、世界と戦うには遠回りな気もしますね。

要は普段の練習から駅伝用と世界大会で勝負するのは違ってくるってことです。

駅伝が開催される時季がキツイ

駅伝が開催されるのはご存知の通り1月ですが、トラック選手にとっては、冬季練の時期ですしマラソン選手にとってはしっかり練習で追い込みたいところです。

トラック選手は駅伝があるからシーズンオフはなくそのまま駅伝の練習をしないといけないですし

マラソン選手にとっては、距離を踏んだり、追い込んだりしたいところに駅伝仕様に無理やり身体を変えないといけないのがとにかくキツそうです。(やったことないので憶測です。)

実業団時代の先輩が、福岡国際マラソン(12月開催)に良い成績を残して、その1ヵ月も経たないうちにニューイヤーを走っていて、休む暇もない中走っていました。

マラソン仕様の身体を今度はスピードを求められる駅伝仕様に変えるだけでも大変なのに、マラソン終わった直後の疲労した身体でそれをやっていたので、めちゃくちゃきつそうでした。

そういう無茶が後々身体に響いてきます。とはいえ駅伝走りませんは通用しないのが実業団です。

チームにいる以上、組織なのでコーチや監督は上司にあたります。その上司に走れと言われれば走らないといけませんし、当然選手であれば走りたくなるものです。

マラソンよりも駅伝の方が注目度は高いですからね。僕だって同じ立場でしたら走りたいと思います。

そんなキツイ時期に開催されるのが駅伝なので、世界を狙うような選手にとってははっきり言ってマイナスにしかならないです。

でも駅伝は必要

これだけ、駅伝批判に近いようなことを書いてきましたが、それでも駅伝は長距離選手にとって必要だと思っています。

これだけの競技人口があるのは駅伝のおかげ

これだけの選手の数が競技を続けられているのは駅伝のおかげで、駅伝がなければおそらく各学年に1~5人くらいしか競技を続けられないんじゃないかと思います。

短距離選手なんかはそんな感じで、僕と同じ年の選手はインカレで決勝に残っていても、競技を続けられるかわからないと言っていました。

駅伝があるからチームに人数が必要で、それだけ毎年選手を獲ることができますし、いろんな企業がニューイヤー駅伝での企業名宣伝を期待してチームがどんどんできてきます。

なので長距離選手は企業にとってマラソンで先頭を走るかあるいは駅伝でカメラに映してもらう広告塔なので、これだけの選手が競技をし続けられます。

じゃないとパリオリンピックに出場した小山選手や赤崎選手なんかは、駅伝がなければもしかすると社会人になって続けられなかったかもしれませんね。

そう考えると競技人口も大事なので、駅伝はやっぱり必要なのかなと思います。

自分の中で競技をやる意味とは何なのか

4つ目の走る目的についてになるのですが、ケニアの人達は走る意味を生きるためとしている人も多いです。

ケニア人にとってランニングとは、貧困を脱出する方法の一つで命がけで走っていると言えば大袈裟ですが、それに近いくらいの気持ちを持って走っています。

そういう面で日本人にはちゃんと衣食住があって、最悪走らなくてもそれなりの企業に入れば最低限の生活をしていけます。

それぐらい意識の差というのは違うのですが、それに関しては国の情勢の問題なのでどうすることもできません。

であれば、自分は何のために走っているのかを考える必要があります。

世界を目指しているのか、箱根駅伝で活躍したいのか、ニューイヤー駅伝で活躍したいのか、マラソンで結果を残したいのか、ただただ走るのが好きなのか。

おそらく世界を目指すのと駅伝で活躍したいの両立は難しいと思います。野球の大谷選手くらいある意味狂気なくらいストイックな生活をすればいけるかもですが

なかなか難しいと思います。駅伝で活躍してきゃーきゃー言われたいのか、武士のように自分の目的の為に世界を狙いにいくのか(田中希実選手のように)。

そういわれてみると、大迫みたいに駅伝と距離を置いているというのは大事なのかもしれませんね。

自分が現代の選手だったとしてもだぶんできない

おそらく自分が現在高校生だとして大学を選ぶ場面になれば、今の考えであれば強豪チームにはいかずに下手すれば箱根駅伝に出場しないチームを選んでいるかもしれません。

ですが、そういった経験値が無い頭であれば、箱根駅伝にある種憧れを持って関東の大学を選んで箱根駅伝を念頭に日々を過ごしているかと思います。

大学時代も口では世界を目指すと言っておきながら、やっぱり箱根駅伝というものがチーム内で大きすぎるものなので、無意識に箱根駅伝よりになっていってしまってました。

それを覆してまで自分1人でチームとは別メニューをこなすぐらい自分というものを持っておかないと世界では走れないと思います。

でも、駅伝で活躍するのも立派です。あれだけの数の人が箱根駅伝というものを目指して区間賞、区間新なんて簡単には出せません。

なので駅伝を目指すのか世界を目指すのかをきっちり自分の中で決めてから競技をやらないと、箱根駅伝で区間賞取ったのに実業団では全然の選手になっちゃったとか

鳴り物入りで実業団に入って1~2年は区間新とかで走ったけど、ケガやらなんやらで周りと同じくらいの走りになっちゃったなんてことになりかねませんので、

自分の意志をしっかり持つというのが大事と実業団2年間しか続けられなかったことを棚に上げて志方が申しまして締めくくりたいと思います。

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