コーチング ランニング

世界大会に出場して感じたこと 世界の舞台で結果を出すために必要なこと

6月 10, 2023

みなさん、こんにちは!志方です。

僕は、大学1年生のときに世界ジュニア大会に10000mの種目に日本代表として出場しました。

結果は9位と惜しくも入賞はできなかったのですが、自分の力を発揮できたかと言われるとそうではありませんでした。

そのときに感じた世界大会でも自分の力を発揮するために必要なことを、僕なりに今日は書いていきたいと思います。

これが絶対ではありませんが、一参考として読んでいただければと思います。

シカタ

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日本は島国

日本の特徴として、島国ということが挙げられます。

国民性として、古くから日本人としかほとんど接してきたことがないので、外国人と会うというだけで何か特別に感じてしまいます。

また、島国だから他の国に旅行をするのだって一大イベントになり、下手したら人生で一度も海外に行ったことのない人もいるぐらいです。(たぶん)

僕も初めての海外は世界ジュニアの大会で、場所はカナダでした。

ヨーロッパのような国々だと、陸続きで国境があってパスポートの確認が必要な国境はあるにしろ、日本人の他県へ行くぐらいの感覚で他の国に行けてしまいます。(少し大げさ?)

違う国に行くというハードルは日本人だとかなり高いものになるので、海外レースのために海外に行くだけでいつもと違った、それこそ一大イベントになります。

飛行機を降りてからハードモード

無事に飛行機が着陸した直後から、日本人にとって異世界が広がります。

当然、目の前に映る文字は外国語ばかりで何が書かれているのかわからないし、建物自体も日本の建築物とは異なるので違和感を覚えます。

そういった様々な日本と違った景色を、自分の頭の中で処理するだけで大変なのに入国審査からかなりハードな体験をします。

はじめての海外だと、そこには異世界が広がる

当時の世界ジュニアのときも、日本選手団がなぜか足止めを食らって、何が何だかわからずにスタッフもどう対処したらいいのかわからず、時間がかかっていたのですが、

ジュニア日本代表選手団でイギリス人と日本人のハーフであるディーンが通訳してくれたおかげで、そのときは無事解決しました。

実際何が問題だったのか、僕にはよくわかりませんでしたが、海外に行くとこういった予想をしないトラブルなんて当たり前に起こるというのを頭に入れておいた方がいいです。

続いて入国審査でも、決して自分は悪いことしていないから大丈夫なはずなんだけど、英語で対応しないといけないし、もし止められたらどうしようという不安の中、審査を受けることになります。

なんやかんやで、うまく審査を通ってようやく空港を出発してホテルに向かうわけですが、ホテルに着くころにはぐったりしていてすぐに寝てしまい、今となってはどんなホテルに泊まったのか覚えてないぐらいです。

海外に行くのが初めてだと、目に映るすべてのものが映画で見るような世界に思えて、自分は今どこにいるんだ?と混乱してしまい目の前のことが頭の中で処理しきれなくなります。

普段住んでいる日本と海外では、すべてが違いすぎて歩いているだけで疲れてしまいますよね。

日本人以外、全員恐く見える

当時大会前から大会期間中は、カナダのとある大学の宿舎で泊まるようになっていたのですが、

当然、他の国の選手もその宿舎を使用していて、海外の人と当たり前にすれ違います。

英語が多少でも喋ることができれば、そんなに恐くは感じないんだろうけど、喋れないと話かけられたらどうしようなどと考えてしまい、海外の人というだけで恐く感じてしまいます。

外のスーパーに行くにしても、RPGのゲームの設定で、よくある自分の住んでいる村の周りはモンスターがいて危ないから外に出てはいけないという感じで、何か起こるんじゃないかとビクビクしながら外に出かけていた記憶があります。

大会でもスタートラインに並ぶとき、自分以外は全員速く見えて、自分が最下位になるんじゃないかと思うぐらい萎縮してしまいました。

海外に慣れることが重要

これまで、僕の実体験をもとにした萎縮した事例を挙げましたが、ここからは海外のレースでも自分の力を発揮するために必要なことを書いていこうと思います。

一番重要なのは、海外という空気に慣れることが重要で、常に日本にいると日本というのは、良い意味でも悪い意味でも環境が整っています。

公共交通機関は、世界がびっくりするくらい時間に正確だし、だいたいの人は親切だし、日本のどこにいっても大抵は見慣れた景色となるので、ストレスになることはありません。

でも海外に行くと、周りの環境であったり、そこにいる人たちであったり、食事であったり、そのすべてが違います。

何をするにしてもストレスがかかっていて、レースを走る前に消耗しきってしまいます。

でも、ディーンとか、当時ユースとかの世界大会を何回か出場している人を見ると、落ち着いた雰囲気で過ごしている感じで、海外での経験というのはものすごく大事だなとそのとき思いました。

海外で合宿することも大事

日本は環境が整いすぎているので、正直日本で練習をすることですべてこと足りてしまいます。

だから海外じゃないとできないとか、海外にしかない設備ということは、日本に関していえばありません。

だから環境の良さという点では、日本以上の場所を探す方が難しいと思うので、日本のチームは日本以外で合宿だったり練習をすることをあまりしません。というかする必要がないと感じてしまいます。

でもこれは逆の発想というか、不自由さを求めて海外で合宿することが必要なのかなと思います。

練習自体はチーム内の日本人ばかりでやるからもったいないけど、それでも海外の空気感を味わうのには良い機会ですし、

外国人と話しをして、外国人に対する苦手意識を無くすのにも良い機会です。

大迫が日本代表として、世界大会でも大崩れせずにパフォーマンスを発揮できるのは、普段からアメリカやケニアとかで練習をしたりしているのは、かなり大きいと思います。

アメリカに行ったからって強くなれないと本人も言っていたけど、世界大会で結果を残すために海外の雰囲気に慣れるという意味では、海外で練習することは大事だなと思います。

海外レースに参戦することも大事

実際に海外のレースで慣れていくというのも非常に大事です。

日本のレースでは、きっちり時間通りにレースが始まるのに対して、海外だとそういうわけにはいきません。

レース開始時間が遅れるのはあたりまえと聞きますし、レース会場にどうやっていくのとか、アップはどうやってやるのだとか

荷物の置き引きなんかは、日本以上に気をつけなければいけません。

そういった、レース以外のことでも気を使いながら、レースを走らなければいけないというのは、なかなかハードです。

またレースでも、日本のようにきっちりとしたペースメーカーなんかは少ないでしょうから、選手同士で競い合って記録を目指すことになると思います。

それでこそ本来のレースというものですし、日本のようにペースメーカーが記録の為にきっちりペースを刻んで、お膳立てをした上で記録を出すというのは、

良いことだと思いますが、勝負レースになった時に日本人がなかなか戦えないのは、そういうペースメーカーがいるのが当たり前のレースに慣れ過ぎているせいかもしれません。

そういったところも含めて、もっと日本人は海外のレースに参戦するべきだなと思います。

でも渡航費もかかることだし、下手なレースはできないから、高水準な記録を狙うためだけに行くのはしょうがないのかなと思いつつ

小さな記録会でも良いから出るべきだなと思います。

旅行でも積極的に海外に行く

競技に関係なくても、競技者は海外旅行をするべきだと思います。

海外の雰囲気に慣れるというのもそうだし、なるべくツアーではなく自分の力で観光できるようにすることが大事です。

きちんと計画を立てていてもトラブルが起きて、計画通りにいかないことの方が多いと思いますし、

そういったトラブルの対処をするというのも、自分の人間力を上げるいい機会になると思います。

そういう思い通りにいかないながらも自分で解決していくメンタルの強さが、結局世界の舞台で日本代表として闘うときに、武器になっていくでしょう。

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まとめ

日本は戦後の発展のおかげで、非常に恵まれた国となりました。

でも、それがかえって日本人がなかなか世界の舞台でパフォーマンスを発揮できない原因にもなっています。

その恵まれた環境を活かしつつ、世界の舞台でも闘えるようにするには、積極的に海外に出ていくことが必要なのかなと思います。

僕は、当時そんなことに気づかなかったし、いろいろなことがダメになって、世界で戦うなんて考えるまでに辿りつけなかった選手でした。

そんな自分ですが、月日が流れて自分はどうすべきだったのかを振り返ってみて感じたことを今日は書いてみました。

最近の日本人長距離選手は、記録が一気に伸びてきて世界と闘えるのではと期待をしています。(その分、世界も記録伸びてるんだけど)

今日の記事がどれだけ現役の選手に読まれるかわからないけど、少しでも参考にしてもらえれば、ずっと前に引退した僕としてはうれしいです。

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