みなさん、こんにちは!志方です。
よく、メンタルが強いとか弱いとか言われるけど、正直僕は強い弱いってなに?それは一般論でしょと思っています。
ちなみに僕は、一般的にみると弱いメンタルの持ち主です。でも弱いからと言って結果を出せないのかと言えばそうではないと思っています。
今日は、メンタルが弱い人なりに結果を出せる考え方について自分の考えを書きたいと思います。

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メンタルが弱い人 元箱根ランナーシカタの場合

先ほど書いた通り、僕は一般的にみればメンタルが弱い人間です。それがわかる出来事が大学1年生のころにありました。
当時の早稲田の跳躍選手だった4年生の卒論のデータ収集のために、手伝ってほしいと頼まれました。
事前にアンケートを取り、少し日にちが空いて、個室に呼び出されました。
そこにはその4年生の先輩がいて、先輩の前に小さなテーブルがありました。そのテーブルには中に円盤のようなものがあり、先輩がボタンを押すとその円盤は回転します。
さらにその円盤の中には小さな〇のようなものがあり、L字型の棒を渡されて
「この円盤が回転するから、その棒で〇の部分を抑え続けてみて」と言われました。
円盤は回転するから、当然〇の部分も回転します。だから棒で抑え続けるには回転に合わせながら、〇の部分を抑え続けなければいけません。(わかりづらくてすみません...。)
当時、1年生だった僕は、4年生の短距離、跳躍選手の先輩というと少し恐くて、なかなか近づきにくい印象を持っていました。そんな先輩と個室という空間で2人きりとなると少し萎縮しました。
そんな感じで、実験がスタートして円盤が回り始めました。
最初は抑え続けられたのは10秒くらいだったかな?先輩も「いいよ、もう一回やろうか。」
次は5秒くらいしか抑え続けられなくて、すると先輩が
「チッ、なんでできねぇんだよ」
とつぶやきます。僕は内心(えぇぇ、なんか怒ってるんですけど~)とか思ってしまいました。
すると、どんどんできなくなってきて、しまいには1秒くらいしか抑え続けられなくなりました。そうなると、先輩もどんどんイライラしている様子で「なんでできないんだろう」とか舌打ちとかめっちゃされました。
僕は、(なんなんこれ?)と思いながら、早くこの場から去りたいと思っていました。そしてようやく先輩が「いいよ、終わろうか」
やっと終わったと思っていると先輩が
「いやーごめんね。これ全部実験で、志方のアンケート結果を見て、わざと怒った態度をとってたんだよ。」
僕のせいでうまくデータが取れなくてイライラしてるのだと思ってたので、めちゃくちゃホッとしました。
その後、アンケート結果によって態度を変えてたこと、志方の場合は怒った雰囲気をだせば、パフォーマンスが発揮できないというのをアンケートで予想したので、それをやってみたということを伝えられ、それを知ったうえで最後もう一回やってみようと言われました。
すると45秒くらい抑え続けることができました。
他の人のメンタル

これを聞くと、さすがに誰でもパフォーマンス下がるよと思いがちですが、実はそうではなくて、同期の田中(3年時箱根で9区走った)が終わったあとに、その実験がどうだったかという話になり
その田中も、僕と同じく先輩が怒った態度をとってきたみたいでした。ですが田中の場合は違いました。
田中は逆にムカついて、絶対抑え続けたろと思って逆にタイムを伸ばしたみたいです。
それを聞いたときは、そういう人もいるんだなと思いましたが、いまになって思い返すと、田中は3年目の夏まで走れていませんでしたが、なんどもその状況に立ち向かっていった結果、3年目に箱根を9区走り、4年目は全日本大学駅伝でアンカーを務めるほどとなりました。
メンタルが強いか弱いかで言うと強い側の人間で、なにくそ~と思って自分を奮い立たせて結果を出すタイプでした。
メンタルが弱い人間が結果を出せる対策

今は、先程書いた田中のような人が結果を出しやすい世の中です。周りから罵声を浴びようとも見返そうとしたり、それをエネルギーに変えてパフォーマンスを発揮できます。だから、仕事とかでも厳しい上司とかがいても頑張れるし、結果も出してきます。
一方で僕は、結構周りから怒られたり、追い込まれたりすると思考が止まって何もできなくなります。だから怒られたりするよりかは、暖かく見守ってくれるか褒めてもらうことでパフォーマンスを発揮できます。
これだけ、聞くと甘ったれだと思うので、どういった心の持ち方でレースに挑んでいくかを書いていこうと思います。
自分で自分を追い込まない

他人は変えることができないので、自分の気の持ちようを変える必要があります。何が一番パフォーマンスを発揮できるのか。それは結局力まないことです。
だから今までレース前は自分に過度なプレッシャーを与えないように心がけてきました。
高校の駅伝の時も、特に高3の全国駅伝の3区では、順位を一つ上げたらいいとだけ考えましたし、タイムも24分を切れたらいいとだけ考えました。
目標の順位、タイムはかなり低めに設定します。普通に走れば達成できるレベルです。
順位を上げようとしすぎて、結局自滅するパターンが多かったので、それならば、順位を一つ上げられたらいい、自分のところでトップまで持っていこうとしなくて良いと考えた結果が、当時の日本人最高記録でした。
このように、自分で自分を追い込まないという考え方を持つことでパフォーマンスを発揮できていたのですが、大会のレベルが上がるほど、そう考えるのが難しくなってきます。ですが、どのレースでもそういった考えで挑めるかどうかが大事になると思います。
イチローさんのバッターボックスに立った時のルーティンなども、平常心を保つためにやっていることです。みなさんも、試合前のルーティンを決めたりして、いつもの気持ちでレースに挑めるように自分をはめ込んでいきましょう。
コーチ、マネージメントする人が考えるべきこと

当然、結果を出すには、メンタルが強い人の方が出しやすいです。だからといってセンスやポテンシャルはあるのにメンタルが弱い人間が結果を出せないというのはもったいないし、かわいそうです。
コーチングをする身としては、当然メンタルが強い人の方がコーチングしやすいです。メンタルの部分で指導することがありませんからね。
だからといって、全員が同じようなプレッシャーのかけ方で接していいとは限りません。当然メンタルが強くない人もいます。大事なのは、強い人や弱い人を使い分けて接するということです。
スラムダンクで、陵南の田岡監督が、同じ学年の仙道と福田を指導するとき、仙道はプライドが高くセンスが抜群だから褒めて伸ばす。逆に福田は叱って伸ばす方針で指導しました。
でも実際は逆で、繊細でプライドが高かったのは福田の方で、1年が過ぎたころに福田は怒りが爆発して、キレてしまいました。そこで田岡監督は自分が間違っていたことに気づき、福田を褒めるように指導方針を転換しました。そうすると福田はイキイキとバスケをし始め、陵南のオフェンスの要として活躍し始めました。
こういったこともあるように、全員が全員同じ型にはめて叱って伸ばそうとしたり、プレッシャーをかけまくって伸びるとは限りません。もしメンタルを強くさせたいなら、キチンとそれを選手に伝えて、ちゃんとしたやり方でメンタルトレーニングをさせるべきです。
実業団選手はよく、お金もらって走ってると言われますが、監督、コーチだってお金をもらっているはずです。結果を出すために努力するのは、選手も監督も変わらないはずです。
まとめ 人には人のメンタル

最後は少し話がそれましたが、人それぞれメンタルの強さというのは違います。確かに強い気持ちを持つということは大事です。可能であれば、僕もそう考えたいものです。
しかし、人間は得意、不得意があるように考え方にもできる、できないがあります。だからと言って弱い人が全然ダメかと言えばそうではなく、真っ向から挑むという考え方を少し変えて、自分だったらこうやったら最大限のパフォーマンスを発揮できるというのを見つけてみてはどうでしょうか。
そんな感じで、メンタルの弱い僕ですが、今後も頑張って生きていこうと思います。