みなさん、こんにちは!志方です。
タイトルにあります通り、今日は3000mレースの走り方について書きたいと思います。
市民ランナーにとっては馴染みのない距離のレースかもしれませんが、トラック種目では中学生の長距離ランナーにとってはメインの種目にするぐらいメジャーな種目になります。
ヨーロッパだと、5000mよりも人気のある種目だったりすると聞いたことがあります。たぶんペースが速い上に距離もそこそこで、5000mよりも距離が短い分駆け引きもあるので、観客としてはエキサイトできるのかなと。
今日はそんな3000mのレースを攻略するにはどう考えていけばいいのかというのを、ぜひ読んでいただけるとうれしいです。
3000mの歴代記録
走り方の話に移る前に、超人たちは3000mをどれくらいで走るのかを見たいと思います。
男子の世界記録はケニアのダニエル・コーメンの7分20秒という記録となっています。
1996年に出した記録なので、今年で27年間破られていない記録となります。1500mから2000mの世界記録を持っている中距離界の皇帝ヒシャム・エルゲルージでも7分23秒なので、そのすごさがうかがえます。(2000~2004年にエルゲルージが3000mを走っていたらもしかすると...。)
トラック1周400mを58~59秒で7周半しないと出せない記録で、わかりやすく1000mにすると2分27秒で走り続けていることになります。(1周でも無理)
女子選手は中国の王軍霞(読み方はわからん)の8分06秒です。
当時の中国人の女子長距離選手はいろいろ黒い噂があるので、ここではあまり深く触れないようにしておきます。
男子の日本記録は大迫の7分40秒。2014年に出した記録で、今のようなスーパースパイクは当時にない中での記録、それでもいまだに破られてないというのはこの記録のすごさを物語ってます。
トラック1周400mを61~62秒で、1000mは2分33秒で走り続けないと出せない記録です。(現役のころでも1000mまでしか付いてけない)
女子の日本記録は田中希実さんの8分40秒。これは記憶に新しいですね。今僕が走っても勝てない(笑)
最後に中学記録を見てみましょう。
男子中学記録は増子陽太さんの8分11秒。僕が中2のころのおかやま国体で当時高校1年生だった三田さんが、8分13秒という衝撃的な記録だったのを覚えています。それよりも2秒速いなんて今の中学生速すぎですね。
僕が中学の時の中学記録は8分23秒で、それと比べて10秒以上速くなっているのは、時代が大きく変わりましたね。
女子中学記録は山中美和子さんの9分10秒。でもこの記録は1993年の記録で今年破られなかったら30年間残り続けていることになります。僕と同い年の鈴木亜由子さんがコンマで塗り替えれなかったけど、それでも15年以上前なので、女子の3000mに関しては記録は伸びてないです。
女子中学生に関しては、長距離選手は主に1500mを走るのが多く、3000mは1年に1回秋に走るかどうかというところです。3000mをメインにすればもっと更新するかもしれませんが、中学のうちは距離の短い1500mをメインにしておいた方が、将来的にはよさそうですね。
3000mのレースに出る意味
中学生にとっての3000mはメインの種目になるので、この3000mで良い結果を残すことが、中学生の最大の目標になります。
ですが、高校から先になるとそもそも走る機会が少なくて、走ったとしても5000mのレースに活かすためだったり、市民ランナーだったらマラソンシーズンではない時期のスピード練習の一環として走る方が多いと思います。
スピード持久力を育てるという意味では、1500mよりも3000mの方がより効果はありそうですし、5000mだと、レベルがまだそこまで高くない人にとっては長い気もします。
なので、マラソンレースの無いトラックシーズンでも何回かは3000mのレースに出ておいた方が良いと思っています。特にシーズンが変わったタイミングとか、シーズン途中とかに出るのが良いですね。
僕の実体験でいうと、高1のときに5000mでインターハイで出場したのですが、そのインターハイの1ヵ月前に、国体の選考会で3000mを走る機会があり、そこで3000mを走ったのがインターハイ入賞に繋がったのかなと今になっては思います。
3000mの通過も速いタイムで通過したのですが、国体の選考会で走った3000mではそれよりも速かったので、精神的にも肉体的にも楽に感じることができました。


2周半を3セットと考える
中学のころだと、3000mでも距離としては長く感じます。3000m以上を走る機会なんて、冬のロードレースぐらいだしトラックで5000mなんて出ても年1回ぐらいなもんです。
中2の時に8分49秒で走ってからは、中3に入って春先は記録を更新できてなくて、顧問の先生からも"そろそろ自己ベストを出さないと"と発破をかけられて やべぇそんな簡単に更新できる記録じゃないぞ と内心思っていました。
でも、毎回8分50秒を超えているようじゃ成長はないというのも事実で、どうしたもんかと考えました。
その時にふと思ったのが、2周半を3回と考えればええんやと思い浮かびました。
2周半(1000m)を3回走るだけで終わる3000mと意識を替えてみると、1回目の1周目はスタートの勢いでなにも考えずに走れる。そのままの流れで1周半までは走れる。1回目頑張るのは1周半を過ぎてからの1周。
問題は2回目の2周半なんですけど、ここも1周我慢してみればあと1周半になるので、正直我慢するところはそんなに長くないです。
なので、2回目の2周半だけ頑張ればあとはラストでどうにでもなると思っていたので、そこだけを意識するようにしました。
3000mという距離だけを意識すると長く感じるのですが、こうやって小分けにして考えることで不思議と短く感じてしまいます。
そうやって意識したレースで、8分42秒の自己ベストで走ることができましたし、その時の3000mは中学時代で一番短く感じました。
さすがにこれを5000mでも同じように2周半を5回という風には考えられなかったので、3000mという絶妙に短い距離にしか通用しないのかなと思います。
それでも、そうやって考えられるような選手が強いと思いますので、いかにして楽だと自分に思わせるか、脳を騙させるかというのは、長距離という必ずどこかでキツイ状態の中で走らないといけないというスポーツにとっては大事なことなんじゃないかなと。
特に中学生にこの考えをおススメしたいです。3000mは短いと感じれるようになれば、うんと記録は伸びるはずです。
以上になります。
いつも読んでくださり、ありがとうございます。また明日も読んでくださいね。
それでは!