みなさん、こんにちは!志方です。
野辺山はようやく気温がマイナスになるような日がなくなってきたので、安心して種を蒔いたりできるようになりました。
ゴールデンウィークあたりでもまだ遅霜の可能性があるので、種が発芽した後に霜にあたってしまうとダメになってしまいます。
ようやく、遅霜の危険性もなくなってきたかなという4月下旬~5月上旬にトウモロコシの種蒔きを開始しました。
マラソン・ランニングのオンラインコーチングもやっています。(https://runfarmer-shikata.com/?page_id=17)コチラからお気軽にお問合せください。まであとTwitter,Instagramもやっています。
種まきの様子
定植の様子について書いた通り、トウモロコシもセルトレイに種を蒔いて、ハウス内で発芽→苗の状態にさせてから畑に定植します。
直接畑に蒔くのには、野辺山ではまだ気温が低くて、発芽できずに種が腐ってしまいます。
直接畑に蒔く場合では、5月末ぐらいから6月下旬の間に蒔きますが、その時は発芽率も悪く生育もバラバラでした。
ハウスで育苗をするようになってからは、発芽率もかなり良くてほぼ100%に近い発芽率です。種を蒔きなおすといった手間が無くなったのは単純によかったです。
種はこんな感じで、普段僕たちが食べているような実の部分を収穫せずに放っておくと、こういった種の状態になります。(単純に放っておけば良いというわけではありません。)
この種では、種苗会社が加工したのを販売しているものになるので、赤くコーティングしています。なぜコーティングするのかはあとで書きます。
種を蒔くコツとしては、トウモロコシの種は尖がっている部分があるのですが、そこを下に向けて土の中に差し込む感じで蒔いていきます。
最悪、下に向けなくても横に向いていれば良いみたいですが、尖がっている部分を下にした方が発芽しやすいという情報が結構あるので、そこは意識してやっています。
植える深さですが、大体1センチが良いとされていますが、僕は中指の先から第一関節までの半分かやや第一関節よりを目安に差し込んでいます。
深さに関しては、多少のムラは出るのはしょうがないですが、あまりにも深すぎたり、浅すぎたりすると発芽しなかったり、発芽したとしても成長スピードが少し変わってきたりするので、なるべく均等に蒔くように心がけてます。
こんな感じで、まずセルトレイの穴の上に種を並べてから差し込んでいきます。作業効率向上を常に心がけてます。
種を蒔き終わったあとも、たっぷりと水をかけてあげましょう。家庭菜園でセルトレイを使う機会はないかもしれませんが、
セルトレイだと端の部分に水がかかってないということが多いので、意識的に端っこは水をかけるようにしましょう。
発芽したものはこんな感じで、
多少のバラつきはあるものの、許容範囲内です。
種まきはスピード命
こちらでは、種まきは人間の手でやっているものだから、とにかくスピード命でやっています。
1株(野菜を育てる際の数える単位)蒔くのに0.5~1秒違うと、終わるころにはとんでもない差になっています。
1日何千と種を蒔いていくので、決められた時間内に蒔くためには、1人1人のスピードというのが重要になってきます。
はじめたてのころは蒔き方があまりわかってなくて、この蒔き方はいいのだろうか?
と、心配しながら蒔いているととんでもなく時間がかかって、周りに迷惑をかけてました。
今は多少スピードを上げられるようになってきましたが、こういった作業というのはやった回数がものをいうので
数をこなしていくうちに、こう蒔くと早く蒔くことができるコツというのがつかめます。
スピードをさらに上げるには、まだまだ数をこなさないといけないので、これからも種まきスピード向上できるように精進していきます。
種にも種類がある
種には種類があって、F1種と固定種と2種類あります。
ホームセンターなどで売られているような種で合ったり、農家が使っているのはほとんどF1種になります。
F1種
F1種は、人工的にかけ合わせた交配種のもので、味、収量、耐病性を高めるために作られてます。
その品種の特性は1代限りなので、F1種からできた野菜から種を採って、それを蒔いても同じ形質の野菜にはなりません。
特定の病気に強い品種だったり、野菜の成長の揃いがよかったりするのもF1種の特徴です。
このF1種の種にはカラーコーティングされていて、トウモロコシの種にも赤いコーティングがされていましたが、理由としては
- 種が消毒済みであるという証明
- 種を蒔くときに蒔いた場所をわかりやすいようにするため
消毒と聞くと嫌な聞こえ方をしますが、微量の農薬しか使われてなくて、かつ安全性を保障をされたものしか使っていません。
消毒をしないといけない理由としては、種由来の病気があって、それを畑に持ち込んでしまうと全体に広がるリスクがあるためです。
蒔いた場所をわかりやすくするというのは、畑で作業すればわかるのですが、種の色が赤や青のような色をしていないと、種を蒔いたかどうかわからなくなるものです。
土色と同化しちゃうと、どこに種があるかわからなくなるので、そういったことを防止するためにカラーコーティングされています。
人工的と聞くと聞こえは悪いですが、遺伝子組み換えとは全く違うので、安心してください。
固定種
固定種は、育てた野菜から種を採って、その種をまた育てるということを繰り返してきた種になります。
固定種は、発芽、生育が揃わない、大きさもバラつくなどデメリットもありますが、その土地にあった作物を作ることができます。(逆に言えば合わないものは作れない)
作っていくうちに年々、病気に強くなったり品質も向上していきます。個性的な野菜になっていくので、小規模農家や家庭菜園で野菜を作るには固定種がおススメです。
家庭菜園でトウモロコシを作る際の注意点
最後に、家庭菜園でトウモロコシを作る際に注意する点を一つ紹介しておきます。
よく、トウモロコシの実がつかない、歯抜けみたいな実になってしまうというような意見を聞きますが
それは受粉が上手くいってないから起こることです。
受粉をうまくさせる方法としては、トウモロコシを1列に植えるのではなくて、2列や3列で正方形になるように植えるようにするとうまく受粉することができます。
1列だと風に乗ってなかなか雌花に花粉が付着しないけど、2列や3列にして密集させると付着しやすいということです。
それか人工授粉といって、雄花を切り取って、人間の手で雌花に雄花をこすり付けることでも受粉できます。
みなさんも、ぜひトウモロコシを作ってみてはいかがでしょうか。